身欠き鰊を米のとぎ汁に浸して、一晩置いておきます。
翌日、取り出した鰊をよく洗います。鱗やお腹の汚れなどをよく落として水を切ります。
※ 硬干の場合、綺麗なものがあれば、タワシでこすってしまいます。
水が切れたら頭と尾、ヒレを落とします。
容器の一番下に山椒の葉を敷いたら、その上に鰊を乗せ、さらに山椒の葉を……と交互に重ねていきます。
最後に一番上にも山椒の葉をのせたら、漬け汁を注いで重石を乗せて完成です。
漬けてから1週間ほどからいただけます。
そのまま細切りにして召し上がったり、少し炙っても香ばしく、ほろほろと柔らかくなって、また違った味わいになりますよ。
身欠き鰊特有の臭みがなくなり、口の中には山椒の香りが広ががります。
福島県、会津の郷土料理のようです。海から離れた土地のせいで、生の魚など手に入らなかった頃から受け継がれてきたのでしょう。
いや、もしかしたら日本酒のおいしい地方ですから、その肴として作り出され、親しまれてきたのかもしれません。会津出身の知人は、1週間かかってつけたものを2日ほどで食べきってしまうということですから、もちろん酒の肴としてです。
鰊鉢:陶潤舎 小島 英一